ポイント別防犯策	警備会社のシステムを利用する

ポイント別防犯対策

防犯対策といっても色々あって、何を取り入れたらいいか悩むところです。侵入手口や4つのポイントで紹介した情報を参考に、ご自分の住まい環境に最適な対策をとりましょう。 まずは、3つの目的別に対策する事をおすすめします。

１.狙われないために・・・門・駐車場・塀

防犯対策の第一は狙われないこと。 「泥棒目的で誰かが敷地内に入ってきた」というだけでも、精神的にかなり怖いもの。できれば諦めて素通りしてもらいたいものです。

門・門扉	泥棒は敷地内へ侵入する時、堂々と正面から侵入します。庭や玄関まで意外と簡単に入り込める住宅が多いのです。
	鍵つき門扉の設置。 門扉の施錠確認。 門扉の鍵は外からの開錠ができないタイプを選ぶ。 門扉のデザインは足場になりにくいものを選ぶ。 門を照らす照明の設置。 門柱にインターホンや郵便受けをまとめて設置。
塀・柵	窓や出入り口に簡単に近づけないように、防犯上は柵や塀などで囲う必要があります。同時に柵や塀は、敷地内に侵入された場合には犯人を隠す目隠しになるため、外部からの見通しのよさも必要。また、2階などへの足場として利用されるケースもあるのでデザインなど注意が必要です。
	見通しがよく、「簡単に乗り越えられないもの」「すり抜けられないもの」「上方への足場にならないもの」、などを考慮したデザイン・高さにする。 抜け穴がないよう隙間なく囲むように設置する。 周囲に足場になるものを置かない。 落書きされたら、その都度すぐに消す。 垣根はきちんと手入れし、見通しがいい高さにしておく。
駐車場 ・車庫	住宅内においても、車上荒らしが増えています。 最近はオープンタイプの駐車スペースが増え、間単に車の内部が確認できるためカーナビや貴重品の盗難被害が増えています。 車庫であっても、戸やシャーターに鍵をしていなかったり、2階への足場として最適だったりと安心はできません。
	見通しのいい位置に設置。 鍵つき門扉やシャッターの設置。 駐車場や車庫は見通しのいいデザインを選び、上方の足場にならない造りにする。 死角になる場合は、センサーライトや照明を設置 車に盗難車防止対策の設備などを設置 車外から見える位置に、車内に貴重品やカバンを置かない 防犯カメラを設置
郵便受け	最近は郵便物から個人情報を入手する手口もでてきています。ストーカー行為の一部として郵便物をチェックする場合もありますので、鍵付のポストをおすすめします。勿論、施錠は忘れずに！ また、郵便物は長期不在の確認にも役立つため、配慮が必要です。
	鍵つきポストにする。その場合、常に施錠しておく。 郵便物が外から確認できないようなデザインを選ぶ。 外泊する場合は新聞などは配達してもらわないなど、郵便物から長期不在である事を知らせない。 ドアに郵便受けがある場合は、 受け口は手が差し込めない大きさにする サムターンまで手や道具が届かない位置につける。 受け口から室内が確認できないように受け箱などを設置する。

参考設備

●防犯玉砂利 　（音砂利） ●機能門柱 ●センサーライト ●シャッター ●照明

２.侵入されないために・・・窓・サッシ・玄関・勝手口

防犯対策の第二は侵入されないこと。 隙を見て敷地内に忍び寄られても、宅内の侵入を諦めさせる事ができれば財産を守る事ができます。

割れにくいガラスを選ぶ 「強化ガラス」「網入りガラス」は意外に防犯効果が期待できないので要注意。「防犯合わせガラス」「防犯合わ複層ガラス」は貫通しにくく間口をつくりにくいので、防犯性に優れています。さらに防犯性を高めるために、補助錠の設置などで二重、三重に対策を考えましょう。

窓・ドア	住宅の不正侵入口といえば窓！多いのは1階の窓で特に掃き出し窓が狙われます。泥棒からすれば、手軽で隙が多くて簡単に侵入できる家が多いからだとか・・・。つまり、防犯対策すれば防犯効果が高いということ。
	常に施錠を心がける。 掃き出し窓を防犯ガラスにする（高効果）、ガラスに防犯フィルムを貼る。 防犯性の高いクレセントにする。 補助錠を付ける。 採光用の窓は人が通れないサイズのものを設置。 窓の外に足場となるものを置かない。 ガラスの異常を検知する防犯設備の設置。 強度がある・外部から外れないなど防犯対策用の面格子・雨戸・シャッターなどを窓にプラス。破壊に手間取り、侵入されにくくなります。
勝手口	勝手口は外からの出入口なのに玄関ほど防犯意識が働かず、心理的にも視覚的にも死角になりやすい場所です。ドアの材質やデザインは防犯性が低い場合が多い。
	センサーライトなどの照明器具で死角をなくす。 常に施錠、補助錠や防犯性の高い鍵を設置。 防犯カメラの設置。 ドアの採光用ガラスが割られても、サムターンに届かないデザイン。 ドアの位置は道路などから見通しのいい場所に設置。
玄関ドア	玄関や出入口のドアは人が近づいても不思議に思われない場所のため、下見や敷地内の侵入口にされる場合がある。戸建て住宅では玄関からの侵入は多くないが、『防犯性が低いドア・鍵、侵入しやすい、周囲に気付かれにくい』など侵入しやすい条件だとわかれば、狙われる可能性は高まる。
	常に施錠。 防犯性の高い鍵を使用。 防犯性の高い補助錠の設置。 カメラ付きインターホンの設置。 ガードプレートなどのこじ開け防止対策。 玄関灯は明るいタイプを選ぶ。 ドアチェーンなど訪問者用防犯金具の設置・施錠（鍵なみの安全性はない）。 見通しがいい状態にしておく。 人が近づいたら音などで分かるようにする。 ドアの採光用ガラスが割られても、サムターンに届かないデザイン。
縁側・庭	リビングの掃き出し窓の外が庭、という住宅は多い。中の様子を伺うために庭に潜んでいたり、外から見えにくいために犯行がしやすいと狙われることもある。
	防犯用玉砂利の利用など、侵入者を音で知らせる。 縁側付近にセンサーライトを設置。 見通しをよくする。 庭木の手入れをする。 外灯を点ける。
トイレ	トイレやお風呂の窓は換気のために開けっ放しになっている場合が多く、外から死角になっているため侵入口として狙われることがあります。 特にトイレの窓は小さく高い場所にあるため「まさか」と油断しがち。そこを泥棒は狙ってくるのです。 面格子も簡単に取外せるタイプのものは防犯性が低いため安心はできません。その他、キッチンの窓も注意が必要です。
	常に施錠を心がける。 防犯フィルムを貼る。 防犯性の高いクレセントにする。 補助錠を付ける。 窓の外に足場となるものを置かない。 強度がある・外部から外れないなど防犯対策用の面格子の設置。

参考設備

●防犯ガラス ●防犯ガラスフィルム ●補助錠 ●防犯玄関ドア ●防犯面格子

３.万が一侵入された時の為に

防犯対策の第三は万が一に備える事。 相手はプロ。あらゆる手段を使って侵入してくるかもしれません。こうなればもう被害を最小限に抑え、身の安全をはかる対策を！

不法侵入された場合、不在時か在宅時かで対処方法は変わってきますが、対策としては警備保障会社のシステムを利用するのが一番効果的で安心です。もちろん、確実な施錠や警備システムは稼動させてくださいね！ また、データでは「犯行中に家人が帰ってきたら、逃げる・・・91％」となっています。犯人と直接対峙していない場合は、大きな音などをだして早めに逃げてもらいましょう。

警備保障会社のシステムを利用。 各寝室のドアに施錠。防犯カメラを設置。 センサーライトやセンサースピーカーなど、人を感知して光や音で威嚇・検知する設備を設置。 家財保険などに加入。 パソコンや携帯は個人情報の宝庫！セキュリティー対策をしていてもデータは盗まれてしまいます。アドレス帳や個人的な画像などはできるだけ別保管で。 通帳と印鑑はまったく別の場所へ保管。貴重品などもできるだけバラバラに保管して一度に全部盗られない用心を。

侵入窃盗の被害にあってしまったら・・・

すぐに警察に連絡 当たり前のようですが、いざとなると気が動転して冷静な対処ができないものです。『まず警察！』と思い出してください。また、その際に重要な事は、『現状維持』です。片付けたり、色々触りたくなりますがなるべくそのままで。ただし、貴重品や現金など盗まれた物の確認はしても大丈夫です。 身分証などの確認 金品だけではなく、保険証や身分証明書などが盗まれていないか確認します。悪用されたり、ローンを組まれるなどさらに別の被害にあう可能性があります。クレジットカードを持っている場合は、カードを盗まれた場合は勿論、「スキミング」で偽造カードを使用されないためにも、すぐに（24時間OK）カード会社の担当に連絡して使用できないように手続きします。 鍵の交換、防犯対策 一度犯行が成功した家は再度狙われる場合があります。鍵は交換したほうが安全です。また、防犯上隙があるところを検討して、最適な防犯対策を施しましょう。 保険・所得控除 対象の保険に加入している場合は契約保険の担当者に連絡を。また、災害や盗難は『雑損控除』という所得控除を受けることができます。申請は確定申告の時になりますが、書類や領収書などが必要な場合があるのでまずは、税務署に確認を。

参考設備

●センサー 　 ライト ●カメラ付き 　 インター ホン ●家庭用耐火金庫 （センサー内蔵） ●ドーム 　カメラ ●カラーCCDカメラ

参考資料： ・警視庁発表資料 ・JUSRIリポート「防犯環境設計ハンドブック（住宅編）」